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Olympus OM707

AF一眼システムの3番手はオリンパスで、1986年3月にOM707で名乗りを挙げました。定価79,800円、前年にOM-2SPが72,000円で出ていますから、お値段的にはスタンダード機でしょう。

OM707_1.jpg


が、おそらく、『こっ、これがOM!?』という否定的な驚きをもって迎えられたのではないでしょうか?









あまりにα-7000を意識したデザイン、それを払拭したいかのような縦長ストロボが飛び出すモジュール式バッテリグリップをウリとした愛称『ストロボーグ』、そしてなにより、ひとたび旧OMに取り付けたが最後、二度と外せない(!)AFレンズ群。突っ込みどころ満載です。

OM707_2-1.jpg OM707_2-2

そもそも、AF機としては一代限りで終わってしまった本機を、AFシステムと呼んでよいものでしょうか?

想像するに、社内ではAF反対派と推進派の間で相当に対立があったのではないでしょうか。OM設計者で取締役であった米谷氏も『こういうオートフォーカス機は私の趣味ではない』とコメントしていたといいます。それでも営業からの要求により、なんらかの形で回答を出す必要があり、それがこの中途半端なOM707ではないかと。

当然のようにOM707は営業的にも失敗するわけですが、どうやらそれを、OM707の失敗ではなく、すべてのユーザがAFを必要としているわけではない、と判断したように思えます。いや、まさかそんなはずはと思うのですが、そうとでも考えないと、無駄に完成度の高いパワーフォーカスを搭載したOM101などという機種が後につづくはずがありません。AFレンズの在庫処理のため、というよりはましな理由だと思うのですが・・・・・・。電子接点の有無とレンズ周辺の赤リングだけかもしれませんが、OM707の標準レンズと、OM101の標準レンズは別ものですし。

OM101のパワーフォーカスについては、OM101の回で書きます。ただ、OM101のパワーフォーカスはOM707やL-1(レンズ非交換式一眼レフ)のそれとはまったく別もので、これなら悪くない、というよりかなり楽しい、とだけ書いておきます。

露出制御モード

露出制御モードはシフトが可能とはいえPのみ、露出補正機能やフィルムISOの強制設定機能もなく、AEロックで代用、という仕様は、それまでのOM一桁機のユーザ層をとことん無視したものではないかと思います。

プログラム・シフトを行うためのシフトレバーがまた扱いづらく、すぐに指が痛くなるものです。

AEロックは押している間だけロックされます。

AF機構

F-501と同じ、ハネウェルのTCLモジュールを用いたものであるため、やはりα-7000からは一世代前の機構です。しかしこのAF機構というかフォーカシング機構の最大の問題は、MFが非常にやりにくいということでしょう。MFするためには、パワーフォーカス(PF)を用いる必要があるのですが、この機構、ボディのシフトレバー(プログラム・シフトと共用)でもってAF用モーターを駆動してピント合わせを行う、という非常にまどろっこしいものです。かつ、押しづらい小さいボタンをググッと押し込んでAFとPFを切り替える必要があります。

PF自体が悪いわけではなく(今のミラーレス機などもPFでしょう)、OM707のPFがどうしようもないだけ、というのは冒頭にも書いたとおりです。

ファインダ

明るくて見やすいとは思います。かつ絞り値とシャッタースピードの他、合焦マーカーもファインダ内表示されます。

スクリーンの交換も可能です。

マーケット事情

ジャンクで1000円~2000円。個体数が少なめのせいか、α-7000よりは少し高めに設定されているようです。

私が見た限りほぼ100%やられていたのが電池室のフタ受けです。きちんと閉まらず、通電しません。

OM707_3-1.jpg
OM707_3-2.jpg

テープで固定したり、三脚用のネジ穴を利用して鉄板で固定してみたり、そばのネジを利用してワッシャで固定してみたりしましたが、なんとか使えるといった程度にしかなりませんでした。

その他、ピントがずれている個体もありました。これはセンサー異常ではなく、α-9000と同じタイプのミラー角度不調のように見受けられましたが、ずれていない別の個体を入手しましたので、深く追及しませんでした。



冒頭にも書きましたが、開発陣は本機に売れてほしくなかったのではないか、という疑念が頭から離れません。AFは一過性の流行であり、主流になることはありえない、なぜならピントを合わせるという行為こそ(コンパクトに対する)一眼レフ最大の醍醐味であるから、という読みがオリンパスの開発陣にあったのではないかと思います。残念ながらAFは本流になってしまいました。

オリンパスの技術力は誰しも認めるところで、かつ技術者に自由がある社風なのかもしれません。そういう会社は技術陣の思い込みがハマれば大当たりでしょうが、短期的に結果が出てくれることはむしろマレです。技術者としては、もう一回戦やらせてもらえれば、と考えるものですが、なかなかそうもさせてもらえないのが会社という組織形態です。

本機だけ見てる頃は思いもしませんでしたが、OM101と併せてみると、開発陣のやりたかったことは別のところにあったのではないか、と感じます。

OM707は紛れもなくデキの悪い子として生まれ、後継にも恵まれませんでしたが、それが生み出された過程が、α-7000を追いかけるのではなく、違う方向性を模索する努力であった、としたらまだ救いがあります。αショックの猫も杓子もオートフォーカスという流れの中で、それでも次世代のマニュアル・フォーカスを考えている人たちがいて、それを許容できる会社があったら、また違う形のカメラが出てきていたんではないかなと、思います。

あるいは、それがL-1かもしれませんが・・・・・・。そうだとしたら、少し物足りません。
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テーマ : フィルムカメラ
ジャンル : 写真

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No title

KenMさん

連投すんません。。
コレですが、某K村中古で出ています。。
コメントがもうね『迷カメラで行こうシリーズ』じゃないですか!!
 動画では飛び出るストロボが工作不良で射出したとか?
当時の『航空ファン』に広告を出していまして、
松島基地の滑走路に並ぶ三菱T-2ブルーインパルスで
 たしかキャッチフレーズが『対空装備』
それなりに気合いは入っていたと思いますよ。。。
 OM707が飛んでいるヒコーキ相手に使えたか?は??

、、他のカテで、KenMさんは兵庫県にお住まいとのことで。
一時期、明石にいましたよ。住んでいたのは魚住(2国ぞい)
勤務地は土山駅近所で山陽線の線路沿い・・・どこだかわかるかも?(笑)

Re: No title


>  たしかキャッチフレーズが『対空装備』
> それなりに気合いは入っていたと思いますよ。。。
>  OM707が飛んでいるヒコーキ相手に使えたか?は??

ちょい無謀な気がしますね。
それだけ夢があった時代ということなのかもしれませんが・・・。

> 、、他のカテで、KenMさんは兵庫県にお住まいとのことで。
> 一時期、明石にいましたよ。住んでいたのは魚住(2国ぞい)
> 勤務地は土山駅近所で山陽線の線路沿い・・・どこだかわかるかも?(笑)

F4の回のコメントですね。
実家が明石でして、今は関東に住んでおります。最寄りのJR駅は私も魚住で、
昨年の晩秋には、魚住の住吉神社へ次男の宮参りに行ってきました。

いまでは、明石周辺に寄られることはないのでしょうか?
α-9000を提げたのが二人、すれちがったりする様を想像すると楽しいのですが。

No title

KenMさん

>実家が明石でして、今は関東に住んでおります。最寄りのJR駅は私も魚住で、
>昨年の晩秋には、魚住の住吉神社へ次男の宮参りに行ってきました。

魚住ですか。住吉神社というと、大久保寄ですね。
東金のときの友人が魚住に住んでおり、「こっちくることないの~」と
言われますが、なかなかねぇ。。姫路界隈のローカル線乗りたいのですけど。
 東金のときは海外勤務で、休暇で日本帰ってきて本社出るときは
ローカル線めぐりしていました。行ったのは・・播但線と加古川線だけ、、
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