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Pentax Z-1

あまり気乗りのしない二台をとばして、前回のZ-10つながりでペンタックスZ-1を取り上げます。1991年12月、定価99,000円。お値段的にスタンダード機よりちょっと上、F-801/F-801sと同クラスのハイアマ機でしょう。

このブログでも何度か"異形"という言葉を使ってきましたが、こいつも、その言葉がふさわしい一台でしょう。

Z-1_1.jpg

ネット上では極めて高い評価を得ているような気配があります。ちょうど1年ほど前でしょうか、ソニーのα-99ベースでありながら、本体価格120万円というハッセルブラッドのデジタル一眼、HVが登場したときに、思わず『Z-1!』と心の中で叫んだひとも多かったのではないかと思います。









α-7xiとはまた違う、曲線を多用したスタイルで、ペンタックス銀塩史上いやペンタックス一眼史上、こいつ(Z-5、Z-1p、Z-5p含む)のデザインが一番好き、というペンタックス派も多いのではないでしょうか?

残念ながら、少なくとも当時、それは多数派ではなかったようで、次のMZシリーズではずっとおとなしめの意匠となってしまいます。

Z-1_2.jpg

特に右手側の軍幹部が無駄に曲面しているのがステキです。

Z-1_3.jpg

Z-1_4.jpg

ペンタ部は小ぶりなZ-10ではなく、SFシリーズを思わせる幅広のものに戻っています。

グリップの造形もいい感じです。

Z-1_5.jpg

Z-1_6.jpg

動体予測搭載とはいえ中央一点のAFは、少し寂しいです。SF Xnのところで書いた通り、センサーとしてはSFシリーズのものと同じであるため、大幅な向上はされていません。

ざっとその他の性能をあげると、
  ・ 最高シャッタースピード1/8000秒。
  ・ 連写は3コマ/秒
  ・ 測光方式は8分割とスポット
  ・ ファインダ内表示も充実(詳細省略)
と、中級機としてはまぁまぁ、上級機としてはちょっともの足りない、というところでしょうか。

そういえば、電動ズームを利用した機能として、露光間ズームモードなどという、露光中にズームする、という機能がZ-10から追加されていました。電動ズームが手元にないので、試したこともないのですが、ミノルタのインテリジェントカードによる機能拡張で、似たようなものがありますね、たしか・・・ファンタジー?



さて、いよいよ本機を語る上で外せない、ハイパー操作系について触れなければならない時がやってきました。私で説明できるかどうか不安なのですが・・・。

ハイパー操作系には、2系統あって、既にZ-10でも搭載されていたハイパーマニュアルと、今回初登場となるハイパープログラムです。

まずはハイパーマニュアルいきましょう。

そのまえに、本機には電源スイッチの位置で動作モードが分かれており、それぞれ初心者モードと中上級者モードです。
初心者モードになる電源スイッチの位置(■)をグリーンポジション、中上級者モードになる電源スイッチの位置(|)をフルスペックポジション、と呼びます。ハイパー操作系を使うには、電源スイッチをフルスペックポジションで使う必要があります。

そのフルスペックポジションにして、モード選択で "Hy M"を選ぶとハイパーマニュアルです。名前の通り、マニュアルモードですので、絞り値とシャッター速度は独立して制御できます。具体的には、
   前ダイヤル・・・シャッター速度
   後ダイヤル・・・絞り値
実際にはレンズをA位置で使うかどうか、という話もありますがややこしくなるのでA位置での利用を前提にします。

当然、絞り値とシャッタースピードは、露出計が機能しているのでガイドは表示されるものの、そのオーバーだのアンダーだのを無視して操作できます。そんな状態で、Z-10のハイパーボタンに相当するIFボタンを押せば、一瞬プログラムが働いて、適正露出に設定されます。どうやって適正露出に設定するか、というのは設定できて、絞り値を動かす、シャッター速度を動かす、プログラム(両方動かす)、が選択できます。

ひとまず適正露出に設定したあと、その露出を保持して絞り値やシャッター速度を変えることも、再度マニュアルとして独立して動かすこともできます。

マニュアル制御の中で、任意のタイミングで露出計と露出設定を連動させることができる、これがハイパーマニュアルです。

次に、ハイパープログラムです。同じく電源スイッチがフルスペックポジションの状態で、"Hy P"モードを選択します。今度はプログラムですので、シャッターボタン半押しで、適正露出にセットされます。

このとき、露出を維持しながらできること、と言えばいわゆるプログラムシフトなわけですが、シャッター速度と絞り値は連動しているので、常に両者は同時に動きます。

初心者がよく(?)抱く疑問のひとつに、『プログラムと、絞り優先、シャッター速度優先、なにが違うの?』というものがあります。端的に言ってしまえば、『そのレリーズに関して言うなら同じ。次回の半押しで、現在の絞り値、シャッター速度のいずれを継承するかが違い』であります。

それをよく表しているのがハイパープログラムです。すなわち、プログラムシフトは前ダイヤル、後ダイヤルのいずれかでできます。もし、
  ・ シフトを前ダイヤルでやれば、次回以降の測光時に、現在のシャッター速度を維持。
  ・ シフトを後ダイヤルでやれば、次回以降の測光時に、現在の絞り値を維持。
というものです。くどいようですが、プログラムシフトのやり方によって次回の露出制御が決まる、というのがハイパープログラムです。

ハイパープログラムにおいてはレンズの絞り環が常にA位置ですので、ハイパーマニュアルのようなややこしさは少な目です。

露出制御をもとのハイパープログラムに委ねるためにはためには、IFボタンを押します。

Z-1_7.jpg

さて、特にハイパー操作系支持派のお怒りお叱りを受ける覚悟で、かなり端折って説明してみました。ほかで見られぬ仕組みですので、画期的だろうとは思いますが、若干理論先行のきらいがあり、この機体だけを使うのでない限り、たとえ理解できたとしても体がついていかない、という面はあると思います。

あるいは、これからのカメラ、これからの操作系、という意図があったと考えたとき、せっかく常に絞り値とシャッター速度の二軸を中心に考えていたペンタックスが、モード体系を却って難しくしたように見え、矛盾めいたものすら感じます。

この機能が普及しなかった理由のひとつは、ネーミング設定のミスではなかったか、と思います。いたずらに『ハイパー』なる用語や、これまでPSAMの4つだったモードを6つに増やしてユーザーを混乱させるのではなく、それぞれマニュアルモード、プログラムモードに、『ワンプッシュAE(※)』『フレキシブルプライオリティ(※)』などのような言葉で切り出して売り出すことはできなかったものか・・・。
※ あくまで例です。私もそのあたりのセンスには自信がないので・・・



ここまでの写真は、すべて、本体底部にグリップFDなるパーツを装着していました。外してみたのが次の写真です。

Z-1_8.jpg

ミノルタα-8700i/α-7700i用のAB800/AB700や、キヤノンEOS 10用のGR-50同様、電源供給機能のない単なるグリップで、縦位置レリーズのボタンもありません。この時期、他社でもプロ機以外では機能拡張グリップを用意せず、このあとの世代からは各社スタンダード機にも機能拡張グリップが設定するようになる、という足並みのそろったところは不思議ではあります。手動巻き上げ機における外付けモータードライブのように、接続部にカプラが必要となるわけではないため、技術的には難しいとも思えません。AF第一世代機における、変な2CR5の装着方法の類似性に通じる、無意味に見える共通点です。

本来は私の大好きなグリップストラップがついていたものと思われますが、一緒になって流通しているのは見たことがありません。

Z-1_9.jpg

もちろん、汎用のグリップストラップからストラップだけ外してつけることができるようになっています。

中央の金属板は、本体だけでは脆弱な三脚穴の代りに、三脚を使う際の強さを確保するためのものでしょう。
中央の金属板は、当時のペンタックス純正クイックシューだったようです。私はほとんど三脚を使わないのですが、それでもたまに使うことはあり(たとえば本ブログ用の写真を撮るとき)、その際、三脚から外したボディが立たずにちょっとイラッとするときがあるので、クイックシューを取り付けた状態なのに底面がフラットになる、というのはありがたいですね。
※ 本記事に頂いたコメントで知り、修正いたしました。s.satoさま、ありがとうございました。



ジャンクとしては1000円~2000円でしょうか。まれに、中古品として3000円台、4000円台がつけられていることもあるようです。

昔書いた通り、私のSF Xではシグマの安価なUC ZOOM、28-70mm/2.8-4と70-210mm/4-5.6(II)でAFが効きませんでしたが、本機では普通に使えます。

私はZ-1pを先に入手してあったため、実は本機も稼働実績がありません。Z-1にくらべ、Z-1pがずっと高性能だからであるわけですが、Z-1pって、Z-1のパノラマ機能付きじゃないの!?といったあたりの話は、また別の機会にできると思います。
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ハイパー操作系を好むか好まないか、そしてペンタックスは小型軽量でなくてはならないと思っているかどうかで評価がまっぷたつに分かれる機種だと思います。

また、そのハイパー操作系にしても、AF第一世代は露出に関する操作を電子ダイヤルやボタンに置き換えるだけだったのを一歩進めて「電子ダイヤルでなくては出来ない操作性とは何か?」を突き詰めた結果生まれたものでしょう。現にこの機構はボディ側から絞りを設定出来ないと成立しません。

ただ、分かりにくかったのは誰もが指摘するところですし、実際使いこなした人もかなり少なかったのではないかと推察します。

あとボディ形状はグリップストラップの使用を念頭に置いてグリップを成形してる感がありますね。ちなみに底面の金属板はペンタックス純正のクイックシュー形状です。

Re: タイトルなし

s.satoさん、

コメントありがとうございます。

> 現にこの機構はボディ側から絞りを設定出来ないと成立しません。

おっしゃるとおり、レンズ側での絞り制御を操作体系に組み入れようとして、複雑になり、理解しにくくなった感はありありですね。私も、とりあえずAポジション限定てみようというところへたどり着いて、ようやく少し理解できたような気がしました。

> あとボディ形状はグリップストラップの使用を念頭に置いてグリップを成形してる感がありますね。ちなみに底面の金属板はペンタックス純正のクイックシュー形状です。

なんと、これは貴重な情報をありがとうございます。言われて眺めてみると、確かに接続プラ部のサイズや切り欠きは、クイックシューのそれですね。

知ってから情報を探せば確かに出てくるのですが、知らない状態ではなかなかたどり着けないですね・・・。これは本文の方も修正させていただこうと思います。
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