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Minolta α-3xi

前回のα-7xiに続けて、同時に発売されたファミリー機、ミノルタα-3xiです。1991年6月、定価50,000円。とても小さな機体で、50mm/F1.7がよく似合います。

α-3xi_1

もっとも、xiズームではないズームレンズを使った場合、本機および本xiシリーズ最大のウリであるxオートスタンバイズーム(『勝手にズーム』)は作動しません。もちろん、50mm/F1.7のような単焦点でも同じです。









『勝手にズーム』についてはα-7xiの回では端折りましたので、後ほど触れます。といっても、xiズームと呼ばれる専用の電動ズームレンズを使えば、ファインダーを覗くとズームが勝手に動き、適切な構図(画角)を設定してくれる、という言葉にしてしまえばそれだけのものではあります。

α-3xi_2

ひとまず『勝手にズーム』以外の部分に目を向けます。

時代を反映してか、PSAMすべてを備えたフルモード機です。しかし、いずれのモードでもファインダ内に表示されるのは合焦マーカーと露出オーバーorアンダーのマーカーだけであり、、シャッター速度や絞り値はありません。ニコンF-401xの回で、そのようなファインダが必ずしも悪いわけではない、なんてことも書きましたが、あいにくと本機はEOS 1000の直接の競合機であり、ダイレクトにマイナスになると考えられます。

露出モードの切替は、Pと印字されたボタンを押しながらのレリーズボタン前のレバー操作で行います。

α-3xi_3

ポジの利用が想定されない本機において、プログラムモードでのシフトができないことが必ずしも減点とはならないかもしれませんが、α-7xiにはイメージインジケータのような初心者向けとも思えるような解答を用意しているだけに、本機が単なるコストダウン機であるという印象を強くしています。

ちなみに、α-7xiのイメージインジケータとは、絞り値とシャッター速度をそれぞれボケの強弱(あるいは解像感の強弱)と被写体ブレの強弱に帰着させたグラフのことで、最近のデジタル・エントリー機やスマートフォンのカメラ機能にも、ちらちら見られるものです。

α-3xi_4

内蔵ストロボはAF補助光を兼ねており、補助光オフにできるのはα-7xiにはない機能です。というか、α-7xiはなぜオフにできない!?




さて本機、繰り返しになりますが、キヤノンEOS 1000の影響をもっとも受けた機種でありましょう。むしろ、圧倒的なアピールを持つEOS 1000に対し、対等とはいわないまでも、何かしらの楔を打ち込むことが本機の責務であったといえます。残念ながらそれができず、キヤノンは後継機EOS Kissでさらに攻勢を強め、今なお強大なEOS帝国を築きあげました。当時、EOSの快進撃を止め得たメーカーは事実上ニコンとミノルタだけでありました。余談ながら、AF機のラインナップに苦しみながら、当時2番手に着けていたニコンの強さというのはさすがと言えますね。

EOS 1000と後継機EOS Kissがエントリー機以下を一本化するだけの守備範囲を持つ一方で、ミノルタがα-101si、α-360siと次世代、次々世代で5つ目のラインを用意せざるを得ず、力を分散させるする羽目になったのは、このα-3xiが楔となりえなかったからではないか・・・・・・。

では、何が足りなかったのか?何が余分だったのか?

よく、構図(や画角)ぐらいは自分で決めさせろというユーザの声によって失敗機、失敗シリーズとされたという論調を目にしますが、この機能自体はすぐに無効化できるものであり、感情的には理解できるコメントであるとはいえ、納得できる回答ではありません。

それよりは、ファインダ内表示の貧弱さの方がよほど深刻でしょう。EOS 1000の回でも書いた通り、下級機において、絞り値やシャッタースピードのファインダ内表示はプログラム・モードにこそ必要なものであり、EOS 1000と想定ユーザが近い本機においては、やはり何としても備えておくべき点であったと思います。

プログラムのシフト機能については、実際のところ不要ではないかと考えます。ネガにおけるプログラム・シフトの使い方があるとすれば、それはネガのラチチュードの広さを利用した、ちょっとシャッタースピードが足りない場合にそれを稼ぐこと、ぐらいではないでしょうか。

であれば、ファインダ内表示さえあれば、あとは何とかなったのか?と問われれば、その他の要素、特にマーケティングやセールス面でのキヤノンの強さを考えると、キヤノンとは、よくて拮抗、おそらくは結局後塵を拝することになったことでしょう。

で、ぐるっと回って『勝手にズーム』に戻るしかないのですが、私はこの機能、一世代限りで終わらせるには実に惜しい機能だったと思います。

京セラ210-AF/200-AFのときに書いたとおり、初心者の学習パスというのは、①構図 ②明暗(露出補正) ③ 被写界深度(ボケ&解像感)でしょう。(異論はあるでしょうが)フォーサーズに対するAPS-Cの優位性を説明するためか、2007-8年ごろからボケ味に関する記述が異様に増えているため、最近では②と③が逆転しているきらいもありますが、大筋としては①②③は変わらないと思います。

その流れにおいて、最初の関門である①に着目した『勝手にズーム』は、アピール次第でどうにでもなったような気がしてなりません。私が整っていれば、と考えるのは
  ・ ズーミングアルゴリズムの公開
  ・ 撮影時オプションの充実
  ・ ボディにあった小型xiズームレンズ
です。

構図のことを考えたこともない人は、人を撮る際にも足首から先だけを切り落としたりといったことを平気でやりますが、そこへ『勝手にズーム』が足先までちゃんと入れてねとズームアウトするとか、最広角であればもっと大胆に寄りましょうとかしてくれれば、確実に撮影者の気付きにつながります。

現代でも、構図の良し悪し------実は私もよく分かってなくて、コンテストで予選通過しやすい構図、とか言ってくれた方がしっくりくるのですが------は良く取り上げられる話題であり、『勝手にズーム』が発動した際、なぜ、その構図の方がよいとカメラが判断したのか、を教えてくれたりすれば、非常に有益なインストラクションとなったでしょう。まず、これがアルゴリズムの公開。

次に、撮影時オプションの充実ですが、どこまで行っても悩ましいのが構図という問題でもありますので、たとえば以下のような機能があればありがたい、というひとは少なからずいるでしょう。
  ・ (露出の)シーンモードとの連動(風景、ポートレート、記念写真・・・)
  ・ 基本構図の選択(日の丸、3分割、黄金分割・・・)
  ・ 焦点距離ブラケッティング
  ・ (そもそも本機能の)一発オン・オフ切替

最後に、冒頭の50mm装着の絵が実はフリだったのですが、小型の標準電動ズームがあって、この絵のサイズで完結するものとなっていれば、人の受け入れ方もまた違ったものとなっていたでしょう。

CPUがダンチに高性能になり、メモリも潤沢に積め、超小型と言ってもいい電動ズームが登場し、その電動ズームが市民権を得つつもある現在、もう一度試してみる価値があるように感じているのですが、LUMIXあたりでやってくれませんかね。

う~ん、写真の少ない回でした。α-7xiと並べた絵をつけておきます。

α-3xi_5

言うまでもないですが、左のちっこいのがα-3xi、右のデカいのがα-7xiです。

さらに念の為にお断りしておきますが、上記のとおり、『なんでそこでズームする?』という疑問は実際使っていて感じてしまうため、私も、このα-3xiについては持ち出し実績はありませんし、α-7xiにおいても『勝手にズーム』はオフにするか、普通のレンズで使っています。


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テーマ : フィルムカメラ
ジャンル : 写真

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No title

  Ken M.さまこんにちは。
3Xiに50mmF1.7を装着した写真を持ってこられるとは・・・さすがであります。EOS1000を向こうに回して非常に売りにくい機種でした。ハードスペック的には同等かそれ以上ながらインターフェイスが割り切りすぎて一眼レフカメラが欲しい!という人に訴えかけるところが非常に脆弱です。標準の28~80Xiズームを着けるとアタマでっかちでバランスが悪くなるところもマイナスでした。

冒頭の50mmF1.7のようにバランスの良いレンズがあればと残念度の高い機種ですね。(あとになってセット専用の35~80が出ましたが・・・)

そしてこの頃からいろんなギミックの詰め込みすぎが災いしたのか、不良品がニコン・キヤノンと比較して発生率が高くなってきていました。ハードのセールス性もさることながら、小売り店に一番ダメージを与えるところですから「海外旅行に持っていく」「結婚式を撮る」というような方には販売を避ける方向になっていました・・・。

Re: No title

フォロー連投ありがとうございます。

> そしてこの頃からいろんなギミックの詰め込みすぎが災いしたのか、不良品がニコン・キヤノンと比較して発生率が高くなってきていました。ハードのセールス性もさることながら、小売り店に一番ダメージを与えるところですから「海外旅行に持っていく」「結婚式を撮る」というような方には販売を避ける方向になっていました・・・。

それは致命的ですね。

だんだんと、ミノルタも余裕がなくなり始めていたということでしょうか。スペックや見た目以外のところでNGが多くなったということは・・・。

次のsiシリーズは、元気のなさが顕著になってくる気がします。ネット上では『反省して堅実な作り』みたいな好評価が多いのが、どうにも納得いかないのですが。

No title

Ken.Mさん

3xiはないのですが、3桁の303iが実家に転がっています。
急に東欧に亡き父の代わりに亡き母と旅行するハメになり、
愛用のNikonF2ASではアレなので、それを某ディスカウントで買ったのですが、
純正レンズでなくなぜかシグマ製ズーム2本つき。
確か3万円前後かな?
 EOS Kissも考えましたが、フィーリング的に逢わないので(ネーミングも)こっちにしました。
AFサーボ音がうるさいのはさておき・・可も否もない無難なエントリー機だと思いました。
某OFFでプラ箱に¥500前後で投げ込んであるのを見ますが、「なんだかなぁ~」と思います。
 実家に帰ったら電池入れて遊んでみようかと・・
亡き両親との家族旅行でマミヤ645PRO(売却済み)のサブとして動いてくれました。

っていうか・・この前買ったミノルタXDの美品・・まだフィルム装填してないじゃんか!
フィルムカウンター復帰トラブルあるけどさ。







Re: No title

CHIRONさん、

いつもコメントありがとうございます。

>  EOS Kissも考えましたが、フィーリング的に逢わないので(ネーミングも)こっちにしました。
> AFサーボ音がうるさいのはさておき・・可も否もない無難なエントリー機だと思いました。

ミノルタも次のsiで、ファインダ内表示も充実、シャッター速度も1/2000を搭載したエントリー機を準備し、いよいよ差別化が難しくなりますね。私は303siはsuperをジャンク道のかなり速い時期に入手したのですが、あの軽さは武器ですよね。

> っていうか・・この前買ったミノルタXDの美品・・まだフィルム装填してないじゃんか!
> フィルムカウンター復帰トラブルあるけどさ。

私もまだフィルムを通していない機体が、20台ほどあって、困っています。メインのα-9000×3や、次点のA-1、Super A、FAの合間に検証するのですが、ヘタするとその間に1台2台増えたりしてて・・・。

ま、本ブログに来ていただくような方々は、かなりの確率で同類だと思いますので、説明するまでもないのでしょうけど。
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