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Canon T90

フィルムに興味を持つ前から気になっていた一台、キヤノンT90です。

T90_1.jpg

1986年2月、148,000円で登場。









T90_2.jpg

キヤノンTシリーズの最高峰、しかしTシリーズである必要があるのか?という疑問を感じずにはいられない機体です。Tシリーズって、やさしい一眼レフじゃなかったの?と当時だれもが思ったのではないでしょうか。

デザインもそれまでのTシリーズと調和していません。色まで違います。がっつりプロ色の黒。ドイツの工業デザイナ、ルイジ・コラーニのコンセプト・デザインをもとに設計されたボディは、一目瞭然、だれがなんといおうとEOSの源流のひとつでしょう。T80が別の源流か?については違和感がある人もいるのではないかと予想しますが、T90からEOSの流れを否定するひとはいないでしょう。

ルイジ・コラーニといえば、今見ても前衛的すぎる乗り物のデザインで、当時の小中学生ですらその名前を聞いたことがあったのではないでしょうか。子供的にはブレードランナーやトロンのシド・ミードと双璧をなすビッグ・ネームであったように記憶しています。幼い目と頭には、ジウジアーロのデザインは大人すぎました。

キヤノン内での戦略的位置付けが実際のところどのようなものであったか知るすべはないものの、αショックから立ち直るには役不足であったT80の代わりに、特に中上級機領域の制空権を維持するために投入された機体だったのでしょう。このころ既に、オートフォーカスの時代の到来を読んでいたキヤノンはEOSの開発を進めており、T90はEOSシリーズ特にEOS-1までのつなぎという敗戦処理を任されて誕生したものでしょう。

当然ながらFDマウント、しかし最後まで生産されていたFDマウント上級機は1981年にすでに登場していたNew F-1であり、T90は結局、ハイエンドではあってもフラッグシップにはなりませんでした。

とはいえ、今なお中古カメラ市場できちんと値がついていること、なによりEOSシリーズが(フラッグシップだった)F-1ではなくT90をベースにしたこと、が本気で作られた機種であることを物語っています。

本機はハイアマチュアに対して『AFはもう少し待ちなさい』というメッセージであったと思います。当時、T90のライバルと呼べる上級機のなかでAF機はα-9000だけでした。どうしてもα-9000がそれほど売れたように思うことができず(実際にどうだったかは不明)、もしそうだとしたら売れなかった理由のひとつはこのT90だったと考えられます。すなわち、本機は十分にその役割を果たしたと言えます。

α-9000のAF性能がいまいちであったことは幸いでした。もし、α-9000が単三乾電池2本ではなく、2CR5の6V駆動だったら?モータードライブからAFに電源を供給する機構を持っていたら?といったぐあいに、α-9000の詰めの甘さを感じずにはいられません。α-7000の完成度が高すぎてT80が霞み、T90の完成度が高すぎてα-9000の今一歩感を目立たせてしまう、そんなシーソーゲームが、企画者や開発者の苦闘ぶり奮闘ぶりを反映しているようで、この時期の機体には興味深いものが多くなっています。



まさしく、『AF以外、全部入り』です。

多機能なあまり、取扱説明書なしには簡単な設定もできません。そんな考えてもわからない設定をいくつか列挙してみようと思ったのですが、説明書をどこにやったか思い出せず・・・・・・。ただ、EOS中上級機を触ったことがあれば、ある程度の推測はつきます。

全部入りのため、モータードライブのような派手なアクセサリーはありませんが、おもしろいアクセサリーとして、DATA MEMORY BACK 90 というデータバックがあります。この裏蓋は、MSXという規格の8bitパソコンと連動して撮影データの管理ができるというもので、もとMSXユーザとしては、いつか手に入れたいアイテムです。入手の暁には、FDドライブがやられてしまった私のMSX(Sony HB-F1XDJ、MSX2+)もなんとか復活させて、活用してみたいと考えています。

前玉の大きなレンズが似合う機体です。残念ながら手元には大口径レンズがありませんので、手持ちの中で一番前玉が大きな135mm/F2.5をつけたのが以下です。

T90_3.jpg

広角レンズでお気軽スナップを撮るというよりは、なにかターゲットを決めて撮る機体だと考えているので、私はもっぱらこの組み合わせで持ち出しています。85mm/F1.2なんかが最高に似合うのでしょうが、いまだに高値で取引されるそんな高級レンズには、なかなか手が出ません。ついボディを増やしてしまうのがだめなのはわかっているのですが・・・・・・。



故障については、一番多いのは電気系統のトラブルで、基盤交換が必要になるのが普通です。もちろん修理保証期間はとっくに終わっているので、基盤がやられていないものとニコイチするしかありません。素人が手を出せる領域ではなくなります。やってくれる業者を探す必要もあり、さらに二台分の料金を払ってまでやる復活させる必要があるのかどうか・・・・・・。

電気系統で一番多いのは、ボディがエラーを起こして以下のような液晶表示になってしまうというものです。

T90_4.jpg

この写真は故障ではなく、レンズの絞りをA位置にしたままプレビューした状態のもので、プレビューを解除するか、レンズの絞りをA位置以外にすると治ります。最初は焦りました。きちんと説明書に書いてあるんですけどね。

中古カメラ市場における価格は、8000円~15,000円程度でしょうか。そこそこの個体数が流れているようです。使い込まれた機体も多く、どんなユーザ層だったかが推測されます。


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