スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Pentax Z-20p

今回は、ミノルタ・パノラマアダプターを取り上げた前回で、ちょこっとだけ触れたペンタックスZ-20pです。1993年6月、定価69,000円。

本機は1992年11月登場のZ-20の後継機であり、時系列上ではこのタイミングで取り上げるべきはそちらになるのですが、意外に出会いがなく、Z-20pを取り上げることにしました。Z-20、Z-20p最大の特徴は、やはり学習機能でしょう。

Z-20p_1-1.jpg

Z-20とZ-20pは併売されなかったのでしょうか、Z-20pに比べ、Z-20は見かけません。Z-20がZ-20p登場までの約半年間だけ販売されていたのだとすれば実感ともあうのですが、オークションには両者とも出ていますので、私とただ縁がなかっただけなのかもしれません。







それより気になるのは、59,000円というZ-20の定価です。半年後の登場で、パノラマ機能の有無だけで、10,000円も違うなんてことがあるでしょうか?それでなくてもEOS 100のAF機能やα-7xi/5xi/3xiのASZ一発On/Off機能、そして本機の兄弟機Z-1やZ-5のように、パノラマあり版とパノラマなし版では実際にはいろいろ違うことが多々ありますので、もっと隠されたアップデートがあるんじゃないか・・・と調べてはいるのですが、本当にパノラマ機能の違いのようです。おいおい触って確認するつもりでわありますが、ひとまずは他の機能にちがいはないものとして、以下、まずはZ-20として眺めていきます。

コントリールをざっと見るだけで察することができるとおり、本機はZ-10の後継機というよりは上位機というほうが適切です。

右手側コントロールには、Tv/Avボタンが見られます。そう、Z-10の露出制御がPM+A(+Aというのはハイパーマニュアルが事実上の絞り優先として使われる)だったのに対し、シャッター速度優先が搭載されました。(後述)

Z-20p_1-2.jpg

電源スイッチを見ると、ピクチャー・モード(今風に言えばシーン・モード、あるいはインテリジェント・モード)が搭載されたことも見てとれます。

一方の左手側コントロールからは、Z-10にはなかったフィルムのDX無視拡張ファンクション、そして連写といった機能が搭載されたことがうかがえます。

Z-20p_1-3.jpg

連写は2コマ/秒、フォーカス優先(合焦していないとレリーズできない)です。

まずは、ピクチャー・モードで立ち上げてみます。電源スイッチをPICTに合わせます。

Z-20p_1-4-1.jpg

ペンタ部の液晶左側に5つの絵が表示されます。上から、グリーンモード(全自動モード)、人物モード、風景モード、動体モード、近接モード、となっています。上の写真では、動体モードが選択されています。

人物モードだけは補足が必要かもしれません。これは望遠系レンズであればいわゆるポートレート・モードとなり、絞り開放気味で背景をボカすモードに、広角系レンズであれば集合写真モードとなり絞って被写界深度を大きくとるモードになります。

ただし、このモードを使うためにはA位置付きのレンズで、A位置が選択されている必要があります。もし絞りがA位置になければ、実際の絞り値を活かした絞り優先モードもしくはマニュアルモードとなります。

上の写真の中央部少し左上にノートにメモ書きする絵が表示されていますが、これは冒頭に触れた学習機能がオンになっていることを表しています。

人物、風景、動体、近接の各モードでは絞り値(被写界深度)とシャッター速度のどちらか一方をパラメタとして、プログラムが最適なものを選ぶのですが、本機でも、そのパラメタを手動で追加補正することが可能です。

学習機能とは、利用者が±どちらの方向にこの追加補正しがちか、ということを記憶してくれて、次回以降のプログラム適用時に加味してくれるというものです。もちろん機能を切ることもクリアすることもできますし、利用者のパラメタ倒し方を画面で確認することもできます。

飛び道具的な響きを持つ学習機能ですが、機材をパーソナライズするという点において、キヤノンのアートコードシステムやミノルタのASZより一歩進んだ視点であると言えます。そうするとしかし、誰かと本機を共有する場合に困ったことにならないか、という心配も出てきます。

ま、忘れてもいいかな~というのが所感です。

次に、通常モード、ペンタックス流にいえばフルスペックポジション、で立ち上げて、レンズの絞りをA位置にしてモードを変えてみます。まず、プログラム。

Z-20p_1-5-1.jpg

続いて、オート。ペンタックスらしく、Aは絞り優先ではなくオートです。

Z-20p_1-5-2.jpg

さらに、マニュアル。

Z-20p_1-5-3.jpg

Z-1やZ-10にあったハイパーマニュアルも搭載されています。つまり、ハイパーボタン(右手親指の位置にあるプラス&マイナス表記のあるボタン)を押すと、一発で適正露出となる絞り値とシャッター速度が設定されます。ただし、ハイパーボタンという記述はあるものの、ハイパーマニュアルという表現はなくなりました。なぜ!?

Z-20p_1-5-4.jpg

この時、絞り値を変化させるか、シャッター速度を変化させるか、はその気にどちらのサブモードが選択されているかによります。



で、問題はハイパープログラムです。

ハイパープログラムは、搭載されているといえば搭載されているような、搭載されていないといえば搭載されていないような、です。取扱説明書上はハイパープログラムの記述はなく、ピクチャーモードでのシフトを表す言葉としてハイパープログラムシフトというものが説明されています。

Z-1でいうところのハイパープログラムは、プログラムモードではじき出した露出をシフト(露出補正ではない)させるに際し、二つのダイヤルでのシフトを可能とし、一方でシフトさせた場合にはそれ以降が絞り優先モードに切り替わり、もう一方でシフトさせた場合にはそれ以降がシャッター速度優先モードに切り替わる、というものでした。つまり、シフトさせたいパラメタとダイヤルが1対1に対応しているからこそのものでした。

しかし、本機では上述のとおり、絞り優先とシャッター速度優先を自動モードのサブモードとしてあり、レリーズボタン上のTv/Av切替ボタンで切り替えるようになっています。また、本機は1ダイヤル機です。したがって、ダイヤルを動かす前に、そのダイヤルが絞り値を変化させるためのものなのか、シャッター速度を変化させるためのものなのかを教えてあげる必要があり、その教えてあげる行為は絞り優先モードorシャッター速度優先モードの切り替え行為とまったくの等価です。

ま、通常の4モード機ということですね。

自動モード(A)状態でTv/Avボタンでシャッター優先モードに切り替えた時の液晶が次の絵です。

Z-20p_1-6.jpg

TvあるいはAvに傘がついて、現在どちらのモードであるかを教えてくれます。



先代のZ-10と比べてみます。

Z-20p_1-8.jpg

グリップ回りの形状はけっこう変わっています。ダイヤルのように見えているものは、これまでダイヤルと書いてきましたし、取扱説明書にもセレクトダイヤルと表記されていますが、実際にはアップダウンのボタンです。SF 7のやつですね。わざわざ変えるとは、SF 7のあれは、実は好評だったのでしょうか!?

滑らかな曲線が、グリップ感を確実に向上させています。

Z-20p_1-7.jpg

液晶の大型化に伴い、ペンタ部がひらたくなった印象です。全体的に、高級感が増したように思えます。

Z-20p_1-9.jpg

ホットシューの形状も異なっています。Z-10では盛り上がっていたものが、Z-20ではボディに埋め込まれました。

特徴的なのがシューのカバーです。

Z-20p_1-A.jpg

ちょっとした突起が付いています。これは、強制巻き戻しボタンを押すためのものです。強制巻き戻しボタンは左手側の最下部にあります。

Z-20p_1-B.jpg



現在のデジタル機でもなかなか2ダイヤルを搭載するエントリー機は存在しないのは、やはり2ダイヤルというのはコスト的に厳しいからなのでしょうか。本機もその制約から逃れられず、今なお革命的と評されることもあるハイパープログラムが載らなかったという残念な部分があるものの、ペンタックスもついにフルモードのエントリーAF機をラインナップしました。

ファインダ内表示も充実しており、絞り値、シャッター速度、合焦マーカー、ストロボ使用推奨マーカーの他、露出インジケータも表示されます。ただ、詰めが甘いところがあって、現在のダイヤルが絞り値変更用かシャッター速度変更用か(マニュアルモード)、あるいは絞り優先(サブ)モードかシャッター優先(サブ)モードか(自動モード)、までは表示してくれるのに、現在のモードがプログラムか自動かマニュアルか、が表示されず、今、自動モードなのかマニュアルモードなのかがわからなくなります。

また、自動モード時の露出インジケータも適正露出の時には表示されません。つまり、適正露出だけ使っていると、このインジケータを見る機会がなく、ヘタをするとこいつの存在に気付かなかったユーザもいたんじゃないか、なんてことまで心配してしまいます。

一番イタいと感じたのは上にも書いたハイパープログラムシフトという言葉で、ハイパープログラムという言葉がZ-1ユーザとZ-20ユーザで食い違ってしまった可能性も大いにあります。いまいちハイパープログラムという操作系が普及しなかった理由のひとつとして、低位機ユーザの誤解をもとにしたコメントがあったのではないか・・・、そんな風にも思えます。

ジャンクでも台数を見かけますのでそれなりには売れたのだとは思いますが、なにはともあれ記念すべきフルスペック・エントリー機でありますから、売り方しだいでもっともっと売れたのではないでしょうか。ペンタックスらしい、といえばらしいのかもしれませんが・・・。
関連記事
スポンサーサイト

テーマ : フィルムカメラ
ジャンル : 写真

コメントの投稿

非公開コメント

No title

  Ken M.さまこんにちは。

Z-20pとても良いカメラです。当時ペンタックス担当の私としては、ようやく他社と対抗できる普及機が発売になったと安堵したものです。

非常にユーザーフレンドリーな液晶表示は庶民の味方ペンタックスの面目躍如といったところでしょう。
小柄なボディに標準レンズのFA28~80ズームは大きすぎの感がありますがグリップを装着すると劇的にハンドリングが良くなるのでおかげさまでセットでたくさん販売できました。やっと内臓フラッシュが28mmの画角をカバーするようになったのもポイントの高いところです。
グリーンモードのスマイルもかわいいですし。
ダイヤルのようで実はなんちゃってのシフトレバーはよくお客さんにつっこまれてましたけど(^^)。

Re: No title

ひらやんさま、

いつもありがとうございます。
返信遅れまして、誠に申し訳ありません。

> Z-20pとても良いカメラです。当時ペンタックス担当の私としては、ようやく他社と対抗できる普及機が発売になったと安堵したものです。

まさしく、時系列でみていても、ペンタックスが他社に追い付いた~と感じることができる機体でした。
間違いなく(本ブログ的視点での)名機であり、もっともっと活躍させてやりたい機体なのですが・・・。
プロフィール

Ken M.

Author:Ken M.

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

これまでの訪問者数
検索フォーム
リンク
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
アフィリエイト
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。